HACCPを導入する前から、多くの食品工場などでは衛生管理が行われていたけれども、HACCPの7原則12手順との違いはどのような点になるのかこれは十分な理解が必要不可欠です。仮に、違いを明確にしていない場合はHACCPがどのような衛生管理手法であるのか従来からの延長線のような存在になってしまうかもしれない、これでは異物混入や不良品の発生および流出、そして食中毒などのリスク低減に意味を与えないものになりかねません。衛生管理においては水準の差はあるけれども、各企業が徹底して行っていたものになるけれども、それの多くは完成品に対する検査であること、そしてその検査は全数ではなく抜き取り検査による監視で管理をしていたケースは多いのではないでしょうか。ある程度仕組み化されているものについては全数ではなく抜き取りで実施しているケースが多いようですが、このような方法で行っていても不良品の流出をゼロにすることはできません。
その理由は検査を行っていないものから不良品が流出する可能性が高いためです。HACCPによる衛生管理では、7原則12手順により製造工程を管理するなどの従来の手法とは根本的に異なっている部分があります。7原則12手順は、工程の段階でリスクを大幅に軽減させることが可能になっていて細菌の発生および異物混入などそれぞれの工程内で効率的に予防ができる仕組みを持ちます。さらに、基準を満たしていないものが見つかったときなども従来の衛生管理手法とは異なるものです。